日曜日, 3月 22, 2015

課題があるのはどの国もどの仕事も同じ。課題の種類が異なるってだけ。

 
 

街並みがとてもかわいいSalento(サレント)。お気に入りの街の1つ。
雑貨屋さんもかわいい!アルメニアからバスで1時間弱で行けます。


なかなかの忙しさで,ブログを書くまで辿り着かない日々が続いています。

出会いと別れの季節を迎える年度末の日本へ ¿Cómo le ha ido?








私の所属はキンディーオ県教育局だから,

県内の公立小学校の算数教育に携わる......んだけど,

県都のアルメニア市は,独自に小中学校を管理している。

先生の採用も別だ。日本の政令都市みたいな仕組み。

だから,アルメニア市に住んでおきながら

実はアルメニアの小中学校は管轄外だと発覚する...2月。

と,言うことは猛烈な国内移動申請書提出数じゃん!
(アルメニアを出る時は書類申請してJICAの許可がいる。)






3月になって派遣6ヶ月を迎え,本格的な活動に入った。

1年半後の着地点を決め,活動を仕組み取り組んでいる。

また,あるきっかけで県の仕事の合間に

管轄外だったアルメニア市の仕事も入るようになった。

他にも,なぜか2つの小学校でリコーダーの授業を

5クラス受け持つようにもなった。

あれ?私って算数の要請で来たんじゃなかったっけ(笑)

そんなこんなで,一応勤務時間は8時間ってなってるけど,

毎日12~13時間くらい働いてると思う。







参観に行ったら担任の先生が撮ってあげるよ。
と,私の参観の様子を写真に収めてくれた。1年生の図工。

















朝6時集合の夜7時過ぎて終わりとか,

8時集合の9時過ぎ終わりとか。

派遣前までは,さすがに日本ほどはないだろう。とか思ってたけど,

しっかり働かされてます(笑)

ちょっとでも空いてる隙間にジャンジャン入れられる予定...。

打ち合わせやいろんな集まりをはしごする。みんなの優しい送迎つき。

ということは,1つが終わったらすぐ次へということで休憩がない^^;

「私の2年間を1分たりとも無駄にしないぞ。

私がいるうちに,私の経験全てを吸い取るぞ!」って意気込み満タン。

びんびん伝わります。

頭からジャーって蛇口ひねる仕草されたしね。

「Jugo,Jugo(ジュース,ジュース)」って言いながら。

私の頭の中身がほしいんだそうです。

そこまで言ってくれてホントありがたいことです。

私の意見に「なるほど!」って思った時は

私の頭を触って自分の頭にその手を当てる。

その思考回路が自分にうつりますようにって感じで。

日本でもするよね。その仕草。どこも一緒なんだなぁと思いつつ,

私も相手のひらめきに感心した時はおんなじ仕草を。

客観的に見ると,いい歳した大人が。と,ちょっと滑稽だけど,

それが笑いになるから,まぁよし。







私の場合,ちょっと複雑で職場は国立のキンディーオ大学となっている。

最近ほとんど足を運べていないけれど,机といすはそこにある。

だから,大学から教員免許取得志望学生への授業の支援要望も来た。

授業は夕刻6時~夜10時の開講だから,

曜日によっては要望に応えられるんだけど,

何と言っても教授と一緒に準備する時間がスケジュールに入らず,

待たせているという...。

けれど,要望に応えて夜10時まで働いたらどうなるんだ!?

それから帰宅して,シャワーして,

朝は6時の集合に間に合うように4時起き?

んーー,日本で教員している時みたい(笑)

でも,それでも日本の時みたいに

追い詰められたような仕事の仕方はしなくていいから気分的にはラクだな。

こう考えると,あぁ日本で教員ってツライよなー。なんて思う。

帰国して現職復帰して,あの量とあの速さの波に乗れるかな。

とってもとってもとーーっても不安(笑)






授業の参観に行くと,参観だけで終わらない...。
ついつい個別指導に回ったり,
集中しない子に声をかけたり...。
私って先生なんだなぁって,コロンビアに来て
つくづく思う。染みついたものってこわいw






しかし,ここには,ちがうツラさがある。




キンディーオ県の小中学校は,午前6時半や7時始業の12時半や1時終業と

午後1時開始の6時終業の2交代制。

小学生と中学生で入れ替わるってパターンや

例えば1,3,4,6,8,11年生が午前中,

就学前,2,5,7,9,10年生が午後って学年別のパターン,

同じ学年でもA組が午前,B組が午後なんてパターンもある。

さらには,1週間交代で午前と午後を入れ替えたり,

1ヶ月交代,1年交代だったりなどなど。

5年生と中学校は入れ替えしないとか。学校によって実に様々。

でも,一部の学年にしろ全部の学年にしろ,

とにかく2交代制で教室を共有している。
 
始終業時刻にあまり差のない日本からすると,不思議な感覚だ。



4年生のクラスの時間割




子どもたちは,6時間学校にいることになる。

当然,先生たちも6時間はいる。

でも,次のグループの子どもたちがやって来るので,

クラスの子どもたちが帰った後,教室を使うってことはできない。

先生たちは8時間勤務なので,残り2時間は自宅勤務。

授業準備などに時間を充てることになっているんだそうだ。

学校によっては,子どもたちの放課後1時間は職員室で

仕事することになっていて残り1時間は自宅とか。

自宅って...。ちょうど昼食か夕食の時間に帰宅でしょ。するかなぁ。

する先生もいるだろうし,しない先生もたくさんいるだろうなぁ。

って実際,しない人がいっぱいだって言ってたし。

この勤務体制だと当然だよね。

私も,切羽詰ってなかったら流されソー ^^:




グループ別に練習して劇の発表をしていた。何の授業だろ。
見てたら「赤ずきんちゃん」っぽかったけど。


複式学級の1・2年のクラス。
1年生は10の合成・分解,
2年生は3桁の数の構成を学習してた。












 
 
 
 
 
 
子どもたちは教科書を持っていない。

教科書は日本のように無償配付ではないのだ。

子どもに持たせたいなら親が買わなきゃならない。

親にとってなかなかの値段らしく,公立学校の子どもたちは持っていないらしい。

そんな状態だから,日本のようにドリル,テストなど教材を学校で選んで

子どもたちに渡し,代金を集めるなんて発想も仕組みもない。

そんなこと土台無理だから。

ちなみに,先生たちも教科書は個人持ちだ。

日本のように学校に備わっている物ではない。

この実態はとても大きな問題。特に先生たちの実態。

この件については,また別で。





 
 
先生,個別指導中。
この学校は,わりと先生の目が一人
一人に行き届いているなと思った。





教科書は手元になく,ドリルもなく,ってなったら手段は先生のお手製。

もしくは先生が持ってる何かのコピーってことになる。

しかし,印刷機やコピー機がない学校がほとんどだ。

あっても先生たちはコピーをする人(学校に入ってるコピー屋さん?)に

1枚いくらでお金を渡さなきゃならない。

コピー代として毎月50円を親から集めているって学校もあったけど,

先生の自腹って学校も結構ある。というか,そっちの方がほとんどだと思う。

コピー・プリントアウト・スキャナー屋さんが街にはあふれかえってるけど,

この間使ったお店はコピー1枚5円だった。

日本の学校でよく見る印刷機ってのは,ここで見たこともない。

原本を製版して印刷するやつね。

首都の次に経済都市のメデジンでは持ってる学校があるとは聞いたけど。

コピー代が子どもの人数分,先生の自腹ってなると...。

算数だけじゃないもんね。教える教科は。で,毎時間...。

コピー代だけじゃないよね。

日本みたいな授業準備をしようと思ったら。

授業で分かりやすく説明するための板書用の教具。

子どもたちの操作用の教具。その材料,全部自腹だもん。

そりゃあ,準備しないよなぁ。

(だから,ある物で。教師用指導書を作る時は子どもたちや先生たちが

 お金を出さなくてもいい物を材料にした教材でって考えなきゃな。)





そんな中でも,印刷物を子どもたちに渡して授業しているのを目にする。

頻度は多くはないのかもしれないけれど。

そんな時,私は思う。

「えらいよなぁ。ここの先生たち。」

って。


 

2年生。前学年の図形の復習。
プリントを使って。


4年生。集合数の復習。
先生,準備したんだろうなぁ。

















そして,思う。

日本は,子どもたちが学びやすいように仕組みが整ってるって。

先生たちが教えやすいように整ってるって。






騒がしくなった時に子どもたちに注目させる手段。手遊び。
どこの参観をしてもやるので,先生たちの定番の手段らしい。
子どもたちも習慣になっているから,これが始まるとやっていることや
お喋りをやめて,先生の方を向いて手遊びを一緒にする。
その後は先生の指示や説明があるって分かってる。
子どもたちにパターンとして浸み込ませるって,クラスを運営していく上でとても大事。




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